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加圧ポンプ(加圧給水ポンプユニット)とは?仕組み・構成機器・制御方式をマンション・ビル向けに解説

「加圧ポンプ」「加圧給水ポンプユニット」という言葉は、建物の規模や給水方式によって指すものが少しずつ異なり、混同されやすい設備です。マンションやビル、工場の水が上の階まで安定して届くのは、受水槽の水をポンプで加圧して各階へ送る設備があるからです。

この記事では、愛知県安城市を拠点に給水ポンプユニットの点検・修理・更新を手がける株式会社Techno Walkerが、加圧ポンプの呼び分け、仕組み、構成機器の役割、制御方式の違いを順を追って解説します。

加圧ポンプとは|まず押さえたい3つの呼び分け

「加圧ポンプ」は、水に圧力を加えて送り出すポンプを広く指す言葉です。そのため、実際には次の3つが同じ名前で語られることがあります。

呼び方 給水のしくみ 主な設置先
補助加圧ポンプ 水道管から直接給水している水の圧力を補う 戸建住宅や小規模な建物(水圧不足の解消)
加圧給水ポンプユニット 受水槽にためた水を、ポンプで加圧して各階へ送る マンション・ビル・工場・施設
直結増圧ポンプユニット 受水槽を使わず、水道本管から直接給水する途中で増圧する 水道事業者の基準に適合するマンション等

この記事で扱うのは、2つ目の加圧給水ポンプユニットです。ご家庭の水圧不足向けの補助加圧ポンプとは、構成も規模も大きく異なります。直結増圧式については、水道事業者ごとに施工基準が定められています(例として安城市の直結増圧給水施工基準(PDF)があります)。

給水方式の中での加圧給水ポンプユニットの位置づけ

建物の給水方式は、大きく分けると3つあります。加圧給水ポンプユニットは、このうち「加圧給水方式」の中心となる設備です。

給水方式 水の流れ 特徴
高置水槽方式 受水槽 → 揚水ポンプ → 屋上の高置水槽 → 重力で各階へ 停電でポンプが止まっても、高置水槽に水が残っている間は給水できる。屋上の水槽の維持管理が必要
加圧給水方式 受水槽 → 加圧給水ポンプユニット → 各階へ 屋上の高置水槽が不要。水圧はポンプで作るため、ポンプが止まると給水に直接影響する
直結増圧方式 水道本管 → 増圧ポンプ → 各階へ 受水槽を使わない。受水槽の清掃や検査の対象から外れる一方、水道事業者の基準を満たす必要がある

高置水槽と高架水槽の呼び方の違いは高架水槽と高置水槽の違いとは?、受水槽まわりの法的な管理は給水ポンプ・受水槽の定期点検の法的義務と実施タイミングで解説しています。高置水槽方式から加圧給水方式へ切り替えた事例は、揚水ポンプから加圧給水方式変更の施工実績でご覧いただけます。

加圧給水ポンプユニットの仕組み|水が各階に届くまで

加圧給水方式では、水は次の順に流れます。

  1. 水道本管から受水槽へ:水道水がいったん受水槽にためられます
  2. ポンプが水を吸い込み、加圧する:受水槽の水をポンプで吸い上げ、必要な圧力まで高めます
  3. 圧力タンク・逆止弁を通る:圧力の変動をやわらげ、水の逆流を防ぎます
  4. 配管を通って各階の蛇口・設備へ:建物内の配管を通じて給水されます

ポイントは、配管内の圧力を見張りながらポンプを動かしていることです。圧力センサー(圧力スイッチ)が配管内の圧力を検知し、その情報をもとに制御盤がポンプの起動・停止や回転数を決めます。蛇口が開いて圧力が下がるとポンプが働き、使われなくなって圧力が上がるとポンプが止まる(またはゆっくり回る)という流れです。

多くのユニットはポンプを2台以上備えています。交互に運転して負担を分け、1台が不調でも給水を続けられるようにするためです。

構成機器の役割と、不具合のときに出やすい症状

加圧給水ポンプユニットは、ポンプ・タンク・制御盤・弁類などがひとまとめになった設備です。どの部分が何を担っているかが分かると、異常に気づいたときの相談が具体的になります。

機器 役割 不具合のときに出やすい症状
ポンプ本体・電動機 水に圧力を与えて送り出す 異音・振動、メカニカルシール部からの水漏れ
圧力タンク 圧力の変動をやわらげ、ポンプの起動・停止の回数を抑える ポンプが頻繁に起動・停止を繰り返す
制御盤(インバータ) ポンプの起動・停止、交互運転、回転数の制御、異常時の警報 エラー表示・警報ランプの点灯、ポンプが動かない
圧力センサー・圧力スイッチ 配管内の圧力を検知して制御盤に伝える 水圧が安定しない、運転が不安定になることがある
逆止弁・バルブ類 水の逆流を防ぐ。点検時に水の流れを止める 弁まわりからの水漏れ、停止時に圧力が保てない

症状から劣化を見分ける方法はポンプの異音・振動は故障のサイン?、設置年数や状態を一覧で確認したい場合は築20年以上のマンション管理組合が今すぐ確認すべき給水設備の老朽化チェックリストをご覧ください。

制御方式・運転方式の違い

制御方式:圧力をどう保つか

方式 仕組み 特徴
定速方式(圧力スイッチ) 圧力が下限まで下がるとポンプが起動し、上限に達すると停止する 構成がシンプル。圧力タンクで起動・停止の頻度を抑える
インバータ方式(吐出圧力一定) ポンプの吐出し側の圧力が一定になるよう、回転数を調整する 圧力が安定しやすい
インバータ方式(推定末端圧力一定) 使用水量に応じて吐出圧力の目標を変え、末端の圧力が一定になるよう推定して制御する 必要以上に圧力を上げないため、省エネに有利

インバータによる省エネの考え方や、交換を検討する目安は給水加圧ポンプ交換で実現する省エネ効果で詳しく取り上げています。

運転方式:ポンプをどう動かすか

  • 単独運転:1台のポンプで運転する基本的な方式
  • 交互運転:2台のポンプを交代で使い、片方が不調でももう1台で給水を続ける
  • 交互並列運転:通常は交互に運転し、使用水量が増えたときは2台同時に運転する
  • 台数制御:使用水量に応じて、運転するポンプの台数を自動で切り替える

給水が止まると影響の大きいマンション・施設・工場では、2台以上のポンプを交互に運転する構成が一般的です。

選定・更新を考えるときの押さえどころ

ポンプの能力は、必要な流量と全揚程(最上階の給水栓までの高さに、配管の抵抗を加えたもの)によって決まります。具体的には、次のような情報をもとに選定します。

  • 最も高い位置にある給水栓の高さ
  • 同時に使われる水量の見込み
  • 配管の長さ・口径など、配管の抵抗に関わる条件
  • 受水槽やポンプ室のスペース、搬入経路、電源条件

既設の配管や設置スペースによっては、同じ性能のユニットでも据付方法が変わるため、現地を確認してから機種と工事内容を決めるのが基本です。次の記事もあわせてご覧ください。

加圧給水ポンプユニットの状態が気になる方へ

ポンプ点検メンテナンスの詳細を見る

よくあるご質問

Q. 「加圧ポンプ」と「加圧給水ポンプユニット」は同じものですか?

A. 「加圧ポンプ」は水に圧力を加えるポンプの総称で、戸建住宅向けの補助加圧ポンプも含まれます。マンションやビルで受水槽の水を各階へ送る設備は、一般に「加圧給水ポンプユニット」と呼ばれます。

Q. 加圧給水ポンプユニットと直結増圧ポンプユニットは何が違いますか?

A. 受水槽の有無が大きな違いです。加圧給水ポンプユニットは受水槽の水を送り、直結増圧ポンプユニットは受水槽を使わず水道本管から直接給水します。直結増圧は水道事業者の基準を満たす必要があるため、導入できるかどうかは事前の確認が欠かせません。

Q. ポンプが2台あるのはなぜですか?

A. 交互に運転して負担を分けるとともに、1台が不調でも給水を続けられるようにするためです。使用水量が多い時間帯には、2台が同時に動く方式もあります。

Q. 圧力タンクは何のためにありますか?

A. 配管内の圧力の変動をやわらげ、ポンプが細かく起動・停止を繰り返さないようにするためです。ポンプが頻繁に起動・停止している場合は、タンクの状態も確認が必要です。

加圧給水ポンプユニットの点検・更新は株式会社Techno Walkerへ

株式会社Techno Walkerは、愛知県安城市を拠点に、加圧給水ポンプユニットの点検・修理・交換・更新工事に対応しています。加圧給水ユニットの更新・交換工事は30件以上の施工実績があり、給水装置工事主任技術者が在籍、愛知県知事許可(管工事業)を取得しています。荏原製作所をはじめ、主要メーカーの機器に対応しています。

「今のユニットが何年使われているか分からない」「異音や水圧の変化が気になる」という段階でも構いません。現地の状態を確認したうえで、修理・部品交換・更新のどれが適切かをご提案します。

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株式会社Techno Walker
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