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台風・豪雨シーズン前にチェック!排水ポンプの冠水対策完全版

台風シーズンが本格化する前に、排水ポンプの冠水対策は極めて重要です。近年の集中豪雨は従来の想定を大幅に超える規模となり、一般的な排水ポンプの処理能力では対応しきれないケースが増加しています。気象庁の統計によると、10分間あたり降水量の観測史上最大は50mmに達し、従来の時間あたり50mm対応の排水ポンプでは処理が追い付かない状況が発生しています。
 

 
愛知県安城市・知立市を中心とした上下水道・給排水設備のポンプ設備専門業者である株式会社TechnoWalkerが、これまでの豊富な経験をもとに、台風・豪雨シーズンを迎える前に必要な排水ポンプの冠水対策について詳しく解説いたします。当地域は境川・逢妻川・猿渡川流域に位置し、特定都市河川浸水被害対策法の対象地域に指定されており、より一層の浸水対策が求められています。

 

排水ポンプ冠水被害の現状


近年の気象変動により、従来の排水ポンプ設計基準を大幅に上回る豪雨が頻発しています。建物や地下施設の排水ポンプが想定外の大雨に対応できず、深刻な冠水被害が全国的に発生している状況です。

 

排水能力と実際の降雨量の乖離

一般的な排水ポンプは時間あたり50mm程度の降雨に対応する設計となっていますが、近年のゲリラ豪雨では10分間で50mmという記録的な降水量が観測されています。これを時間換算すると300mmとなり、従来の排水能力を6倍も上回る規模です。

降雨の種類
時間雨量
一般的なポンプ対応可否
激しい雨
20~30mm
対応可能
非常に激しい雨
50~80mm
限界値
猛烈な雨(ゲリラ豪雨)
80mm~
対応困難

参照:気象庁気象警報とキキクル

 

愛知県西三河地域の浸水リスク

安城市・知立市を含む境川・猿渡川流域は、平成24年4月に特定都市河川浸水被害対策法の対象地域に指定されました。この指定は平成12年9月の東海豪雨による甚大な浸水被害を受けたもので、当地域の浸水リスクの高さを示しています。

重要ポイント
知立市は全域が特定都市河川流域に指定されており、500平方メートル以上の開発行為には愛知県知事の許可が必要です。これは排水施設への負荷軽減を目的とした厳格な規制措置です。

 

台風シーズン前の必須点検項目

台風シーズンが本格化する6月から10月にかけて、排水ポンプシステムの事前点検は冠水被害を防ぐ最も重要な対策です。専門業者による点検と併せて、日常的にチェックできる項目についても確認が必要です。

 

ポンプ本体の点検・清掃

排水ポンプの性能維持には、定期的な清掃と部品交換が不可欠です。特に台風シーズン前には徹底した点検が必要となります。

ポンプ羽根車(インペラ)

点検項目:異物の付着、摩耗状況、回転バランス

清掃方法:高圧洗浄による異物除去、必要に応じて羽根車の交換

頻度:年2回(台風前・台風後)

吸込口・スクリーン

点検項目:落ち葉、ゴミ、土砂の堆積状況

清掃方法:手作業による異物除去、スクリーンの洗浄

頻度:月1回、大雨後は都度確認

電気系統

点検項目:制御盤の動作確認、配線の絶縁状態

確認事項:自動運転機能、警報システムの動作

頻度:年2回(専門業者による点検)

参照:だいち災害リスク研究所

 

排水系統の確認

ポンプ本体だけでなく、排水システム全体の点検が重要です。排水管の詰まりや勾配不良は、ポンプ性能を大幅に低下させる原因となります。

  • 排水管の清掃:高圧洗浄による排水管内部の清掃、定期的な管内カメラ調査
  • 排水桝の点検:沈砂の除去、蓋の状態確認、流入・流出管の接続状況
  • 逆流防止弁:動作確認、シール部品の交換、バネの張力調整
  • 配管勾配:適正勾配の確認、必要に応じた修正工事

 

緊急時の冠水対策と応急措置

万一排水ポンプの処理能力を超える大雨が発生した場合、迅速な応急措置により被害を最小限に抑えることが可能です。緊急時の対応手順を事前に準備しておくことが重要です。

 

緊急時の初動対応

大雨警報発表時や排水ポンプの異常を確認した際は、以下の手順で初動対応を行います。

手順
対応内容
所要時間
1. 状況確認
ポンプ運転状況・水位確認
5分
2. 専門業者連絡
緊急対応可能業者への連絡
即座
3. 応急措置
止水板設置・土嚢積み
30分
4. 安全確保
電気系統遮断・避難準備
10分

参照:国土交通省下水道整備状況

 

止水板・土嚢による浸水防止

排水ポンプの能力を補完する物理的な浸水防止措置として、止水板や土嚢の設置が有効です。これらの設備は事前準備が重要で、緊急時には迅速な設置が求められます。

安城市・知立市の支援制度
境川・猿渡川流域では雨水貯留浸透施設の設置に対する補助制度があります。雨水タンクの設置により、一時的な雨水貯留が可能となり、排水ポンプへの負荷軽減効果が期待できます。

建物や地下駐車場の入口に設置する止水板は、高さ50cm程度で時間雨量80mm程度の雨水流入を一時的に防ぐことができます。ただし、長時間の設置は困難であり、あくまで応急措置として位置づけられます。

 

効果的な冠水対策の実現に向けて

台風・豪雨シーズンを迎える前の排水ポンプ冠水対策は、被害を未然に防ぐ最も重要な取り組みです。従来の設計基準を超える降雨が頻発する現在、定期的なメンテナンスと緊急時対応の準備が欠かせません。

愛知県安城市・知立市の特定都市河川流域という立地特性を踏まえ、地域の気象条件と排水インフラの実情に合わせた対策が必要です。専門業者による年2回の定期点検、台風前の集中メンテナンス、そして緊急時対応体制の整備により、安心できる排水システムの維持が可能となります。

株式会社TechnoWalkerでは、長年の経験と技術力をもとに、お客様の施設に最適な排水ポンプの冠水対策をご提案いたします。台風シーズンが本格化する前に、ぜひ専門業者による総合的な点検をご検討ください。

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